校長のつぶやき

今日のつぶやき

自覚と学び!!

 三寒四温という言葉がありますが、湖南にも春の足音が聞こえてきたように感じます。昨年は雪が少なく、昭和57年から始まった除雪ボランティアが中止となりましたが、今年は実施することとができました。あいにくの吹雪の中での除雪となりましたが、雪まみれになりながらも一生懸命に除雪を行っていた生徒の姿に感心するとともに胸が熱くなりました。テレビ局3社と新聞社2社が取材に来てくださり、各方面に情報提供をして頂いたお陰で、福島在住の方からは、「高校生が真剣に除雪を行っている姿にとても感動した」やボランティアを行った地元の方からは「手際のよい除雪とさわやかな挨拶を聴き自分の青春時代を思い出し、その姿を重ね合わせ感謝した次第です」など、たくさんの方々からお褒めの言葉を頂きました。生徒達もやりがいを感じたと思います。取材を受けた生徒の言葉で、「除雪はとても大変な作業だと実感しました。だからこそ私たちがやらなければならないと思います」「日頃地域の方々には協力してもらっているので、感謝の気持ちを込めてやっています」と、湖南高校で生活する上で自分たちの役割を自覚し始めたように感じました。そば選手権出場を目指して頑張っている生徒が打ったそばも試食していただき、生徒達にとってとても充実した1日になりました。
 また、除雪を行うことによって学んだこともありました。あまりにもきれいに除雪してしまうと、凍ってしまい危険だということ。歩道を除雪すると、屋根から落ちてくる雪が歩行者にあたってしまうので、落下してこない場所を除雪するなど雪国ならではの知恵があるんことを学びました。
 私の自宅そばの公園では、梅が開花しました。湖南高校の梅の木はまだつぼみも出ていませんが、確実に春が近づいています。厳しい冬を耐えた木々が、暖かな春を迎え、再びさわやかですがすがしい姿を見せてくれることを楽しみにしている今日この頃ですが、コロナ禍で不便な生活を虐げられた3年生も間もなく湖南高校を巣立っていきます。湖南の大自然に囲まれ、地域の方々の優しさに包まれながら一回りも二回りも成長した姿をみると湖南の素晴らしさをあらためて感じます。「湖南最高!!」

除雪ボランティア桑折町の梅気温10℃の船津港

湖南の洗礼!!

 遅くなってしまいましたが、新年明けましておめでとうございます。本年も湖南高校をよろしくお願いいたします。1月に入り、本校の体育の授業は各学年ともに2時間連続の授業となります。スキーを行うためです。学校のすぐそばの山にちょっとした斜面(福良スキー場)があり、そこを使って練習します。最近はほとんど湖南高校の専用ゲレンデ?になっています。秋に地元の方に草刈りをしていただき環境を整えますが、昨年は記録的な雪不足で1度も使う事が出来ませんでした。今年は大丈夫そうです。畑の中を歩かせていただいたり、スキー場を使わせていただき、誠にありがとうございます。感謝の気持ちを忘れずに練習に励みたいと思います。
 さて、昨年とは打って変わり、今年の冬は雪・寒さともに厳しくなっています。湖南の冬に雪は当たり前なのですが、私にとっては雪の多さと、気温の低さに驚いています。先日は強風のため、ホワイトアウトの状況になり、車を運転していると前が全く見えなくなり3回ほど停車してしまいました。また、路肩が分からずハッとさせられました。赤と白のポールは降雪量を計る物と思っていましたが、路肩の目印だと言うことを教えていただきました。しかし、除雪の素早さと丁寧さには感動しました。雪の日は朝早く自宅を出るのですが、湖南の道路はすでに除雪がされており、全く運転に差し支えない状況です。さすがにスピードは出せませんが、非常に運転しやすく感じています。学校の駐車場もきれいに除雪され、先生方の出勤にも影響がほとんど無い状態です。いつもありがとうございます。この厳しい冬があるからこそ、住民の方々の思いやりや優しさが培われるんだと思いました。湖南に赴任して、地域の方々の優しさに触れ、自然豊かな環境にすっかり魅了されていましたが、雪と寒さの洗礼を受けた感じです。ただ、冬だから味わえる湖南の素晴らしさも発見できたので何とか乗り越えられそうです。また、のろのろ運転でご迷惑をお掛けいたしますがお許しください。
 最後に、コロナウイルス感染症は収まるどころか拡大し続けています。医療従事者の方々は困難を極めた業務となっていることとお察しいたします。どうか健康には十分に留意され頑張っていただきたいと存じます。本校においては感染予防に全力を尽くしながら、可能な限り行事等を行い、生徒にとって有意義な高校生活を送らせたいと考えております。何かとご迷惑をお掛けいたしますが、今年もご支援・ご協力の程よろしくお願いいたします。

グランドから見える磐梯山の頂き白鳥が羽を休める青松浜福良スキー場

芽生え!!

 湖南にも本格的な冬がやってきました。昨年は雪が非常に少なかったと聞いていましたが、今年は予報通り多くなりそうです。覚悟しながらも湖南の冬を楽しみたいと思います。

 さて、そんな冬になぜ「芽生え?」だと思うかも知れませんが、今年1年、湖南校生は地域の方々に協力していただき、たくさんの経験をすることができました。その経験から意識が少し変わったように感じたからです。
 全校生徒が行った蕎麦打ち体験、皆さんが真剣に蕎麦打ちを行い、おいしそうに食べている姿はとても印象に残っています。スペシャルゲストとして桑名佐奈恵様with赤鼻の方々による「そば口上」も反応よく聞いてくれました。試食後、率先して後片付けをしてくれた生徒がいました。「一からカレーライスを作る」では、自分達の手で育てた野菜やスパイス・温泉水から作った塩、何度も北塩原まで行って捕獲したウチダザリガニ等、苦労して食材を集め調理しました。味の感想は様々でしたが、食材を集めたり育てたりする大変さや食品の大切さを感じてくれたようです。「あすチャレ!Academy」では、学校が休みにも関わらず参加してくれた生徒達。当日は大雪になりましたが、雪かきを手伝ってくれたり、来客者の案内や車いすの補助など自主的に行動してくれたのがとてもうれしく感じました。講演者の植松隼人先生(デフサッカー男子日本代表監督)、ゲストとして山本恵理先生(東京パラリンピック出場を目指すパラ・パワーリフティング選手)も参加された生徒や一般の方々の真剣な取り組みに喜んでくださいました。
 今年1年、「コミュニティースクール」「地域協働推進校」として地域の方々に協力していただき、様々な経験をした皆さんの成長を感じました。協力してくださった地域の方々への感謝の気持ちはもちろん、自主的に行動することができるようになりました。すばらしいことです。そして湖南校生の「芽生え」です。しかし、目標はまだ達成していません。湖南校生として湖南という地を知ることによって「地域の課題に気付き」、その課題に「どう関わっていくべきか」を考え、主体的に行動することができるようになることだからです。この1年、色々なヒントがあったと思います。ここからは皆さんがそのヒントを参考に自分ができることを考えなければなりません。冬休みの宿題?でもあるそば粉を使ったレシピ作りもその一つです。湖南の良さ・素晴らしさを活かした独創的なアイデアをたくさん考えてください。「芽生え」から「成長へ」です。期待しています。
 コロナ渦で制限の多い1年ではありましたが、地域の方々には本当にお世話になりました。また、生徒の皆さんはよく頑張ったと思います。コロナウイルスの脅威はまだまだ収まりそうにありませんが、私もチャレンジ精神を忘れずに頑張っていきたいと思います。
 それでは、1年間本当にお世話になりました。よいお年をお迎えください。

青松浜の白鳥完成したカレーあすチャレ!植松先生と山本選手

夢を語ろう!!

 11月に入り、色鮮やかだった山々の木々も葉を落としはじめ、少し寂しさが感じられるようになりました。高校の植木にも校務員の長島さんが雪囲いをしてくださり、いよいよ湖南にも厳しい冬が訪れようとしています。今年の冬は昨年度と違い、雪が多い予想となってるので、私としては通勤にちょっと不安を覚える今日この頃です。
 さて、厳しい寒さはありますが、湖南の空気はとても澄んでいて気持ちいいです。深呼吸をすると心がリフレッシュし、頭も冴えてきます。今年はコミュニティ・スクールとしてスタートし、教職員・地域の方々のご協力のお陰で、蕎麦プロジェクトの活動ができました。12月4日の蕎麦打ち・試食で一段落となりますが、アイデアだけでなく実行できたのは、湖南の地域性だと感じています。人間は欲張りなもので、一つ実行できると次も何かできるんではないかと考えてしまいます。湖南の澄んだ空気で頭が冴えた私も例外ではなく、アイデアがポンポン出てきてしまいます。実際に動かなければいけなくなるのは教頭先生を始め、先生方なのですが・・・(笑)。今回は私が来年度以降に実現できればいいなという3つの夢をつぶやきたいと思います。
 1つ目は蕎麦プロジェクトを継続しつつ、「全国高校生そば打ち選手権大会」に出場することです。今年は蕎麦打ちの体験ですが、来年は体験ではなく本格的に技術練習を行い、おいしい手打ち蕎麦を提供できる生徒を育てたいと思います。将来的に湖南のそば粉を使ったそば屋さんを開店してくれたら幸せです。
 2つ目は、湖南のそば粉を使った6次化商品の開発です。湖南校生の柔軟な発想で、お菓子やご飯のお供、おつまみ等おいしく湖南らしい商品を開発してもらいたいと思います。斬新なアイデアを待っています。
 3つ目は古民家再生です。高校の周辺には空き家が目立っています。この空き家をうまく利用して、例えば「カフェ」や「観光案内所」や「直売所」であったりと、町の活性化につなげたいと思っています。もちろん湖南校生がデザインを考えたり整備したりしてイベントを企画します。実際にリフォームまではいかなくても、みんなが「湖南にこんな施設があったらいいのに」と思うものを考えてもらいたいと思います。
 調子に乗っていろいろと夢を語ってしまいましたが、私は「夢は実現させるもの」と常に思っています。夢や希望・目標がなければ現状は維持できても向上はしません。自分の将来や地域の将来を考えた場合、「より良く」を目指さなければならないのではないでしょうか。
 最後に、なぜこんな夢をつぶやいたかというと、湖南にはこの夢を叶える力があると思ったからです。蕎麦プロジェクトが実現できたように、皆さんのやりたいことが実現できるはずです。私たちが本気で考えた事に対して、地元の方々は本気に向き合ってくれます。こんな素晴らしい環境の湖南で皆さん大いに「夢を語りましょう」。


鬼渡神社雪化粧の磐梯山(湖南高校より)植木の雪囲い 

感謝から行動へ!!

 蕎麦プロジェクトの蕎麦の収穫が10月5日(月)に行われ、小雨ではありましたが無事に終了することが出来ました。コンバインの力を借りることなく、手作業での刈り取りとなりました。慣れない鎌を手にみんなで力を合わせ約2時間ほどで終了しました。動物の侵入で倒されていたり、場所によって成長の仕方が違うなど、実際に体験してみてわかった事も多かったと思います。体育館ギャラリーで乾燥させ、15日(木)に脱穀を行いました。体育館一面にブルーシートを敷き詰め、蕎麦束を床にたたきつけたり、棒でたたいたりして実を落としました。なかなか実が落ちず意外と力が必要でした。その後、唐箕を使って選別しましたが、収穫量は約40㎏位で、蕎麦束の量に比べると意外と少ないといった感じでした。今後は粉をひいていよいよ蕎麦打ち体験です。予定では12月3日(木)を予定しています。生徒の感想も「楽しかった」「いい経験が出来た」などおおむね良好でしたが、これから必要なのは発想力と行動力です。今年度コミュニティ・スクールとしてスタートした湖南高校は、学校と地域の連携を図り、地域創生の核となり社会に貢献できる人材の育成を目的としています。これまでの活動は、地域の方々や学校が中心となって進めてきましたが、本来の姿は、皆さんがアイデアを出し、実行していくことです。湖南町に「興味を持ち」「課題を見つけ」「解決の糸口を考える」、そして自分達の力ではどうしようもない時に、地域の方々や先生の力を借りるのです。今年度は初年度として学校がヒントを与えました。次はいよいよ皆さんが主役です。湖南高校生が本気になることで、地域も学校も本気になります。「どうせやってもダメ」では先に進むことは出来ません。ダメでもともと、失敗してもいいのです。湖南の将来を見据えて、想像力を膨らませ、行動してください。「地元の高校が衰退すると町も衰退してしまう」「地元の高校に活気があると町が元気になる」という話があります。小規模校でも大きな役割を担っているのです。湖南校生の力で湖南町を元気に、そして魅力のあるよりよい町にしてもらいたいと願います。いや、必ずそうするのです。
 「感謝から行動へ」湖南校生なら「やればできる」。校長として期待が高まるばかりです。