8月31日(月)に昭和48年から始まった湖岸清掃を実施しました。47年間続く伝統ある行事です。湖南高校校歌の1番は「磐梯は紫紺の山肌」、2番は「猪苗代漫たるその水」とあります。猪苗代湖を前に見る磐梯山は美しくて心が洗われます。そして、猪苗代湖の清らかな水は、湖南町に限らず私たちの生活に欠かすことのできないものです。湖南高校の先輩方はこの猪苗代湖の育む命に感謝するとともに、美しさを守ろうという強い思いがあったのではないでしょうか。これからもその意志をしっかり受け継いでいきたいと思います。
ところで、今年はコロナウイルス感染症の影響で湖南七浜は閉鎖されました。その関係もあったかも知れませんが、例年に比べてゴミの量は少なかったようです。浜によってはほとんどゴミがない状況でした。湖の管理をされている方々のご尽力もあったと思います。しかし、私が担当した浜の一部はひどいところがありました。花火の残骸や大量のたばこの吸い殻、バーベキュー用具など故意に捨てていったとしか思えない状態で放置されていました。ゴミは持ち帰るのは当たり前なはず、楽しむのにもマナーは大切です。とても腹立たしく、悲しい気持ちになりました。しかし、湖南校生の姿を見てその気持ちも少し和らぎました。小雨の降る中でも楽しそうに、そして真剣に清掃活動をやってくれたのです。ボランティア精神ではなく、自分のお世話になっている地域の清掃活動はやって当たり前という感じでした。
話は変わりますが、湖南高校のそばファームは順調に成長し、収穫を待つばかりとなっています。生育記録は生徒が毎日4人一組で行っています。1人くらいさぼっても支障がないのですが、みんな責任を持って記録を取っています。観察に行くのが当たり前、誰かに任せることもできるけど自分の責任を果たすのは当たり前という思いです。
湖岸清掃であれ、生育記録であれ、当たり前のことを自然に当たり前にできる湖南校生はすばらしいと思います。校長として誇りに思うとともに、誰からも信頼され、愛される人間になるんだろうと強く感じました。自信を持って突き進んでください。
新型コロナウイルス感染症は、落ち着くどころか各地で感染者数が増加し、第2波の到来と言わんばかりに猛威をふるっています。コロナウイルスは私たち教育現場にも大きな影響を及ぼし、3年間という短い高校生活しかない生徒にとっては寂しい思いをさせてしまっていると思います。特に部活動においては上位大会が中止となり、それに伴い地区大会も相次いで中止となってしまいました。仕方がないかも知れませんが、非常に残念なことです。しかし、各方面の方々の協力により、救済措置としての大会が行われる競技もでてきました。1度は諦めかけていた3年生にも希望の光が見えてきたと思います。
本校においては、卓球部・ボート部・ソフトテニス部が最後の大会を迎えられず、引退の可能性がありました。残念ながら卓球部においては代替大会が行われませんでしたが、部内で引退試合を行い最後のイベントを行ったようです。ソフトテニス部は8月2日に会津で県大会、ボート部は9月に開催予定の全国大会の予選会を8月1日に行われる予定となりました。開催にあたっては、たくさんの方々が万全を期すために準備して下さっています。参加する生徒の皆さんは感謝の気持ちを忘れることなく、精一杯悔いの残らない試合をしてもらいたいと思います。また、ボート部においては地域の方のご協力を頂き、平日は青松浜で練習することができるようになりました。荻野漕艇場までは片道1時間ほどかかり、実際に水上で練習するのは土日に限られていましたが、現在は毎日実践的な練習を行っています。蕎麦栽培の畑同様、1日もかからず調整が進み、実行に移すことができました。ご尽力いただき誠にありがとうございます。
部活動の引退は、終わりではありません。結果がすべてでもありません。皆さんが積み上げできた成果は大会だけではなく、長い人生の中で何度でも披露することができます。悔しく、残念な気持ちもあると思いますが、この困難を最大のチャンスに変えて欲しいと思います。
追伸 ボートの練習の際、キュウリの漬け物など差し入れを頂き申し訳ございません。教職員も楽しみにしており、おいしくご馳走になっております。
すでにホームページでご紹介しているとおり、湖南高校「蕎麦プロジェクト」がスタートしました。私としては蕎麦の栽培から蕎麦打ち、そして試食までを生徒一人一人にさせたいと思っていましたが、なかなか難しいと考えていました。ところが、発案から畑の選定までに1日とかからず、あっという間にプロジェクトが動きだしました。湖南の地域の方々の機動力には驚かされるとともに、感謝の気持ちでいっぱいです。
私たち教員も負けてはいられません。6月20日(土)に無理を言って、同窓会長の桑名秀一郎様のご自宅において蕎麦打ちの研修会を行いました。生徒たちに蕎麦打ちの指導を行うためです。蕎麦粉と水の分量、練り方、伸ばし方、切り方等、必要な工程を教えて頂きました。参加した教員は全員が初めての体験で、必死の形相で蕎麦打ちを行いました。予想はしていましたが、かなり技術が必要なことがわかりました。打ち終わった蕎麦を綺麗にトレーに乗せるのですが、ブチブチと切れてしまい「そば」ではなく「そ・ば」という感じでした。案の定、茹でて食べてみたのですが、蕎麦を「ずるずる」と音を立てて食べることはできませんでした。「ず・ず・ず」くらいだったような気がします。でも新鮮な蕎麦粉のせいでしょうか、味はとても美味しかったです。秀一郎様のお計らいで、一緒に指導して下さったプロが打った蕎麦を食べさせて頂きましたが、絶品でした。少し緑かかっ蕎麦は香りもしてそばつゆをつけなくても甘さがあり「うまい」と感動しました。もちろん「ずるずる」とすすることもできました。
私の性格は負けず嫌いなので、このままでは終われないと思いました。蕎麦打ち合宿を考えています。良質な蕎麦粉を提供して下さる秀一郎様に失礼に無いよう修行したいと思います。先生方一緒に頑張りましょう。ちなみに合宿は強制ではありませんよ。
最後に、写真は6月29日(月)の畑の様子です。雄大な磐梯山をバックに、蕎麦の白い花が一面に咲きほこる日が待ち遠しい限りです。ただ心配なのはイノシシです。